提供者 : セルシス    更新日 : 2015/06/30    作家 : えるぽ
閲覧数 : 6766回 総合評価 : 1件

[1]竈(かまど)の仕上げ
[2]葉の仕上げ

[1]竈(かまど)の仕上げ

竈(かまど)と植込みを描き込んで、背景を完成させます。
竈の質感や陰影を描き込みます。

レンガはヨゴシを入れます。
形を作った内側で良いので、側面、底面、上面で見えるであろう面に、陰影・ハイライトを入れます。
竈本体には、大雑把に色相の変化をつけ、影を入れます。


竈の内側は、奥は暗くて見えないので暗めの色を置き、入り口に近くなるにつれ明るくなっていく感じにグラデーションをかけます。

このようなイメージです。


岩肌ぽいタッチを足し、竈内部の炭がくすぶっている様子を描き込みます。

描画する周囲に置かれている色より、相対的に明るい色を置けば、光っているように見えます。
画面全体と比べて明るくする必要はありません。

レンガがはめ込まれている、周りの細かい石ころに模様を描きいれます。


実はこの石ころ模様も、パターンブラシを作成しています。
作成したパターン素材です(下図は50%縮小しています)。


ブラシ詳細です。なぜか「ぶちブラシ」と名づけています。


このパターンブラシも、点をうつように描きます。
が、ちょっと汎用性はなさそうです。


作成したパターンブラシで、岩肌の上に模様をつけていきます。
手順としては、以下のようになります。

先に全体の形を作ります。


全体の形を描いたレイヤーの上に新規レイヤーを作成し、右クリックして表示されるメニューから[下のレイヤーでクリッピング]を選択します。
作成したパターンブラシで、模様をつけていきます。「ベース」レイヤーに描画されている部分にだけ、模様が付きます。
下図は、模様の状態が分かりやすいように、ベースの画像を非表示にしています。


模様のレイヤーに[透明部分のロック]を設定します。
別の色を選択し、ペイント用のブラシで陰影を描き込みます。[透明部分のロック]を設定しているため、模様が描画されているところにだけ、色が付きます。


今後、完成まであちこちでこの方法を多用していきます。

参考リンク

『機能解説!トラの巻』→『クリッピングを活用する』
『メイキング(feat.テーマ)』→『クリッピングフォルダを利用した塗り方』

     

[2]葉の仕上げ

それでは、背景のラストに葉を仕上げます。
形はこれまでの作業で作ってあるので、陰影とハイライトを入れるだけです。

葉1枚1枚をいちいち描写する必要はなく、大きなブラシでまず陰影を要所に作ります。
ハイライトは葉の先端に当たっているイメージで作っていきます。
仕上げに何枚か、葉一枚づつの形を描きいれます。


少々葉の部分がメリハリがないので、ちょっと足してあげることにしました。
花のように見える部分が、描き足した葉です。新規レイヤーに描いてあります。


全体的に暗かったので、飛び出してきた葉に光があたっている部分を足していきます。
立体的になりました。


背景が完成しましたが、色味がきつく感じたので、背景のレイヤーの上にフィルターレイヤーを作成し、彩度と明度を調整します。


色味が調整され、すこしやわらかい印象に変わりました。

参考リンク

『機能解説!トラの巻』→『フィルタレイヤーとフィルタフォルダ』


背景が完成し、全容が見えてきました。


このあとは、キャラクターの持っている料理を描き、テーブル上の料理もさらにおいしく見えるよう、手を入れていきます。

 

作者プロフィール:えるぽ  (サイトURL:http://www.pixiv.net/member.php?id=199688

食べ物をいかに美味しく描くかが人生の命題です。普段は別名義でイラストレーターやっています。

コメント
コメントはありません