合成モードを設定する
レイヤー同士の合成モードをメニューから指定します。
レイヤーパレットの合成モード
[レイヤー]パレットで設定できる合成モードは、次の通りです。
ここでは、合成モードを設定する上のレイヤーを「設定レイヤー」、その下にあるレイヤーを「下のレイヤー」と記載します。各項目の図は、次のレイヤー構成で合成モードを設定した場合のものです。
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Ver.1.5.5では、[カラー比較(暗)]・[カラー比較(明)]・[ビビッドライト]・[リニアライト]・[ピンライト]・[ハードミックス]・[除外]・[除算]・[色相]・[彩度]・[カラー]・[輝度]の合成モードが追加されました。追加された合成モードを設定したレイヤーは、CLIP STUDIO PAINT Ver.1.5.4以前の環境では、正しく表示されません。 |
通常
下のレイヤーに、そのまま設定レイヤーを重ねます。
比較(暗)
設定レイヤーの各RGB値と下のレイヤーの各RGB値を比較し、値が低い方の色を表示します。
例えば、R:100・G:200・B:25の色と、R:10・G:255・B:90の色を合成した場合、R:10・G:200・B:25というように、各RGB値を低い数値に置き換えます。
乗算
設定レイヤーの各RGB値と下のレイヤーの各RGB値を乗算合成します。合成後は、元の色より暗い色になります。
例えば、R:100・G:200・B:25の色と、R:10・G:255・B:90の色を合成した場合、各レイヤーのRの値100と10を掛け算し、最後に255で割った値で合成されます。GとBも同様に計算した値で合成されます。
設定レイヤーが白(R:255・G:255・B:255)の場合、下のレイヤーの色がそのまま表示されます。
焼き込みカラー
銀塩写真の「焼き込み」のような効果が得られます。下のレイヤーの画像の色を暗くし、コントラストを強くしたあとに、設定レイヤーの色を合成します。
設定レイヤーが白(R:255・G:255・B:255)の場合、下のレイヤーの色がそのまま表示されます。
焼き込み(リニア)
下のレイヤーを暗くしたあとに、設定レイヤーの色を合成します。
設定レイヤーが白(R:255・G:255・B:255)の場合、下のレイヤーの色がそのまま表示されます。
減算
下のレイヤーの各RGB値と設定レイヤーの各RGB値を減算合成します。合成後は、元の色より暗い色になります。
例えば、下のレイヤーの色がR:10・G:255・B:90、設定レイヤーの色がR:100・G:200・B:25の場合、下のレイヤーのRの値10から、設定レイヤーのRの値100を減算します。この場合はマイナスの値になるため、合成後のRの値は0になります。GとBも同様に計算した値で合成されます。
設定レイヤーが黒(R:0・G:0・B:0)の場合、下のレイヤーの色がそのまま表示されます。
比較(明)
設定レイヤーの各RGB値と下のレイヤーの各RGB値を比較し、値が高い方の色を表示します。例えば、R:100・G:200・B:25の色と、R:10・G:255・B:90の色を合成した場合、R:100・G:255・B:90というように、各RGB値を高い数値に置き換えます。
スクリーン
下のレイヤーの色を反転した状態で、設定レイヤーの色を乗算合成します。合成後は、元の色より明るい色になります。
設定レイヤーが黒(R:0・G:0・B:0)の場合は、下のレイヤーの色がそのまま表示されます。また、白の場合(R:255・G:255・B:255)は、白のまま表示されます。
覆い焼きカラー
銀塩写真の「覆い焼き」のように、下のレイヤーの画像の色を明るく、コントラストを弱くします。
設定レイヤーが黒(R:0・G:0・B:0)の場合は、下のレイヤーの色がそのまま表示されます。
覆い焼き(発光)
半透明部分に対して[覆い焼きカラー]よりも強い効果が得られます。
設定レイヤーが黒(R:0・G:0・B:0)の場合は、下のレイヤーの色がそのまま表示されます。
加算
下のレイヤーのの各RGB値と設定レイヤーの各RGB値を加算合成します。合成後は、元の色より明るい色になります。
例えば、下のレイヤーの色がR:10・G:255・B:90、設定レイヤーの色がR:100・G:200・B:25の場合、下のレイヤーのRの値10に、設定レイヤーのRの値100を加算します。合成後のRの値は110になります。GとBも同様に計算した値で合成されます。加算した値が255より大きい場合は、255にします。
設定レイヤーが黒(R:0・G:0・B:0)の場合は、下のレイヤーの色がそのまま表示されます。
加算(発光)
半透明部分に対して[加算]よりも強い効果が得られます。
設定レイヤーが黒(R:0・G:0・B:0)の場合は、下のレイヤーの色がそのまま表示されます。
オーバーレイ
下のレイヤーの色を基準に、[乗算]と[スクリーン]を判別して合成します。合成後は、明るい部分はより明るい色に、暗い部分はより暗い色になります。
ソフトライト
設定レイヤーの輝度に応じて、結果が異なります。50%のグレーより明るい色を重ねた場合、覆い焼きのように元の色より明るい色になります。
50%のグレーより暗い色を重ねた場合、焼き込みのように暗い色になります。50%のグレーを重ねた場合は、下のレイヤーの色がそのまま表示されます。
ハードライト
設定レイヤーの輝度に応じて、結果が異なります。50%のグレーより明るい色を重ねた場合、[スクリーン]に近い状態で明るい色になります。
50%のグレーより暗い色を重ねた場合、[乗算]に近い状態で暗い色になります。50%のグレーを重ねた場合は、下のレイヤーの色がそのまま表示されます。
差の絶対値
下のレイヤーの色と、設定レイヤーの色を減算し、その絶対値を採用して下のレイヤーの色と合成します。
ビビッドライト
設定レイヤーの色に応じて、コントラストに強弱を付けて合成します。設定レイヤーの輝度が50%グレーより明るい場合は、焼き込みを適用して画像を明るくします。50%のグレーより暗い場合は、覆い焼きを適用してコントラストの強い画像にします。
リニアライト
設定レイヤーの色に応じて、明るさを増減して合成します。設定レイヤーの輝度が50%グレーより明るい場合は、画像を明るくします。50%グレーより暗い場合は、より暗い画像にします。
ピンライト
設定レイヤーの色に応じて、画像の色を置換して合成します。設定レイヤーの輝度が50%グレーより明るい場合、下のレイヤーの明度がそれより暗い部分のみ、設定レイヤーの色に置き換えられます。設定レイヤーの輝度が50%グレーより暗い場合、下のレイヤーの明度がそれより明るい部分のみ、設定レイヤーの色に置き換えられます。
ハードミックス
設定レイヤーのRGBの各値を、下のレイヤーのRGBの各値に追加します。RGBそれぞれの値の合計が255以上になる場合、255に変換します。値の合計が255に満たない場合は、0に変換します。
除外
[差の絶対値]に近い効果で、[差の絶対値]よりコントラストが低めに合成されます。
設定レイヤーが白の場合、設定レイヤーの色が反転した状態で合成されます。設定レイヤーが黒の場合、下のレイヤーの色がそのまま表示されます。
カラー比較(暗)
設定レイヤーと下のレイヤーの輝度を比較し、値が低い方の色を表示します。
カラー比較(明)
設定レイヤーと下のレイヤーの輝度を比較し、値が高い方の色を表示します。
除算
下のレイヤーの各RGB値に255を掛けた値に対して、設定レイヤーの各RGB値で割ります。
例えば、下のレイヤーの色がR:10・G:255・B:90、設定レイヤーの色がR:100・G:200・B:25の場合、下のレイヤーのRの値10に255を掛けた値(2550)に対して、設定レイヤーのRの値100で割ります。合成後のRの値は13になります。GとBも同様に計算した値で合成されます。255を超える値の場合は、255に設定されます。
色相
下のレイヤーの輝度と彩度の値を維持したまま、設定レイヤーの色相を適用します。
彩度
下のレイヤーの輝度と色相の値を維持したまま、設定レイヤーの彩度を適用します。
カラー
下のレイヤーの輝度の値を維持したまま、設定レイヤーの色相と彩度を適用します。
輝度
下のレイヤーの色相と彩度の値を維持したまま、設定レイヤーの輝度を適用します。
通過
レイヤーフォルダー内に格納された、色調補正レイヤーの効果・レイヤーの合成モードを、フォルダー外のレイヤーにも適用します。[通過]は、レイヤーフォルダーを選択した場合のみ設定できます。