5.ポーズを作る

提供者 : セルシス    更新日 : 2015/06/28   
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モデルにポーズをつけていきます。まずはラフを参考にモデル正面から大まかにポーズを作成していきます。その後、モデル側面より調整を行い、最終的にはさまざまな角度からモデルのポーズを微調整していきます。

モデルを動かすために、コマンドツールバーの[マニュピレータ]を[ON]にします。


 

POINT

マニュピレータとは

マニュピレ―タは、3つの回転軸を持っています。3つの回転軸を中心とした回転を組み合わせる事により、モデルを自由に回転させる事ができます。マニュピレ―タ 赤、青、緑の線上から上下、左右にドラックすることで、モデルが回転します。

①マニュピレ―タ 緑の線上から、画面右の向かいドラックすると、水平方向、奥に向けて回転します。


②マニュピレ―タ青の線上から、画面下の向かいドラックすると、左右方向、左に向けて回転します。


③マニュピレ―タ青の線上から、画面下の向かいドラックすると、垂直方向、奥に向けて回転します。


3つの回転軸の回転を組み合わせ、モデルを自由に調整してみてください。


 

(1)腰から胴体を調整する

①腰の部分をクリックして選択状態にします。


 

②モデルを若干右向きに回転させます。マニュピレータの赤い線上から画面右に向けてドラックします。(マウスホイールを上にスクロールしても同じ操作ができます。)


 

③モデルを若干左下に向かって傾けます。マニュピレータの青い線上から画面下に向けてドラックします。


 

POINT

パーツの左右回転

[関節角度制限]が[ON]になっている場合、下図、赤い領域の「前腕」「下腿」「つま先」「第二関節から先の指」「顎の先」は左右への回転に制限がかかっているため、[マニュピュレータ]の赤い線が表示されません。またマウスホイールでも左右に回転させることができません。


[関節角度制限]とは

人間の体は部位によって曲がらない方向や曲げづらい範囲があります。たとえば肘から下は肘より後ろには曲がりません。また、曲げられる方向でも楽に曲がる範囲と曲げるのに少し力を必要とする範囲があります。この状態を3Dモデルで再現するために設定されているのが「関節角度制限」です。「関節角度制限」は関節の曲がる角度を部位によって制限をかけることで人間の体の動きを再現します。「関節角度制限」を[ON]にすると、人間の関節と同じように関節が曲がる範囲が制限され、[OFF]にすると自由に関節が曲がるようになります。「関節角度制限」の[ON/OFF]の切り替えボタンはコマンドツールバーにあります。


 


 

(2)腹部から胸を調整する

腰のパーツと同様に、腹部から胸のパーツを選択して回転させポーズを調整します。


 

正面からの胴体部分のポーズ付けが完了しました。モデル以外の領域でクリックしてパーツの選択を解除しておきます。


 

(3)首と頭を調整する

頭、首のパーツを動かすと胸の部分も影響を受けて動いてしまいます。これを防ぐため、まず胸をバインドして固定しておきます。

POINT

バインドとは

選択した部位に含まれる関節の一部を、空間上に固定する事です。バインドすることで動かしたいパーツに連動して他のパーツが不要に動いてしまうことを防ぐことができます。


 

①胸を選択し右クリックします。 


 

②バインドするとバインドされたパーツ領域内にピンクの[固定ポイント]が表示されます。


 

③顎のパーツを選択して、画面左にドラックします。


 

④頭を選択して、[マニュピレータ]で角度を調整します。


 

⑤正面からの頭と首のポーズ付けが完了しました。最後に、ワークエリア内で右クリックを行い、胸のバインドを解除しておきます。


 

(4)腕を調整する

①下図、赤い領域で右クリックを行い、両肩をバインドしておきます。


 

②右手の甲を選択して、体の前まで動かします。


 

③[マニュピレータ]を使用して両腕のパーツを回転させ、ポーズを作成していきます。


 

④正面からの腕のポーズ付けが完了しました。ワークエリア内で右クリックを行い、両肩のバインドを解除しておきます。


 

(5)足を調整する

①足の各パーツを移動、回転させてポーズを付けていきます。


 

②正面からの足のポーズ付けが完了しました。ワークエリア内のモデル以外の領域をクリックしてパーツの選択を解除しておきます。


 

(6)カメラの位置を変更する

モデル側面よりポーズを修正する為、カメラの位置を変更します。今回は初期状態で[アングルストッカー]に保存されているアングルを使用します。

①[アングルストッカー]の「アングル2」を選択します。

②[選択されたアングルを反映]をクリックします。


 

③[アングル2」のカメラ位置が反映されました。


 

POINT

[アングルストッカー]にあらかじめ設定されているアングル

[アングルストッカー]にはあらかじめ以下のアングルが登録されています。

「アングル1」:「モデル正面へのカメラ視点」
「アングル2」:「モデル左側面へのカメラ視点」
「アングル3」:「モデル右側面へのカメラ視点」
「アングル4」:「モデル背面へのカメラ視点」


 

(7)側面から調整する

腕、足のポーズをモデル側面から調整していきます。バットを持てるように、左右の手の位置を修正して、両足のパーツの角度も修正していきます。


 

指は開いた状態ですが、バットを握らせる事を想定して、手の甲の角度と位置を調整しておきます。


 

コマンドツールバーの[リセット]をクリックして、カメラを初期状態へ戻します。


 

これで体のポーズ作成は完了です。手は後ほど調整します。

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