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QUMARION×CLIP STUDIO PAINT メイキング

著者:redjuice

発売前に、試作品のQUMARIONとCLIP STUDIO PAINTにて、作例を執筆する機会をいただきました。
折角ですので、メイキングの形で皆様にご紹介させていただきます。
※ 本メイキングは開発中のQUMARIONおよびCLIP STUDIO PAINTを使用しており、一部製品版と異なる場合がございます。あらかじめご了承ください。

「QUMARION初回限定パッケージ」には、初回限定特典としてredjuice氏の描き下ろしポスター(本メイキングの作品)のほか、浅井真紀氏との対談を収録した小冊子を同梱しております。
製品情報はこちら

2. CLIP STUDIO PAINTでの作画 (1)

1. ラフ

redjuice様のご厚意により、本記事内でご紹介いただいているブラシ、テクスチャ等の素材データを無料で配布しています。
素材データは、「CLIP STUDIO」の「素材をさがす(検索ワード「redjuice」)」よりダウンロードしてお使いください(ダウンロードには、創作活動応援サイト「CLIP」への会員登録が必要です)。
※ CLIP STUDIO は、CLIP STUDIO PAINT PRO Ver.1.1.0以上(Win / Mac)または最新のアップデータをインストールすると、自動的にインストールされます。

ここからはCLIP STUDIO PAINTでの作業です。ポーズが決まったら、レイヤーをラスタライズしておきます。それから新規レイヤーを作成。ポーズをアタリにして、ラフを描いていきます。

使用するブラシは何でもいいのですが、作例では[鉛筆]ツール[シャーペン]のブラシサイズを大きめにして使っています。
ここでは「25.0」に設定しました。

[サブツール詳細] [シャーペン]



体型バランスは、キャラクターに応じて調整します。
目分量で調整することもあれば、アタリを[編集]メニュー→[変形]→[自由変形]あるいは[メッシュ変形]などを使って調整している箇所もあります。

2. 背景ラフ

背景のラフを描きます。
グリッドが地面のアタリになるので便利でした。

キャラクターの位置を中心に、オブジェクトの配置や光の向きなども、大まかに描きこんでおきます。

[レイヤープロパティ]パレットから[レイヤーカラー]を指定し、線入れの作業がしやすいように別の色で表示します。

これで、背景ラフは完成です。

3. 線画

鉛筆風のブラシを作成します。[鉛筆]→[シャーペン]をサブツール詳細設定で変更し、[鉛筆R]としました。

[サブツール詳細] [鉛筆R]


[ブラシ形状]→[紙質]から、用紙テクスチャの追加が可能なので、ブラシのカスタマイズの自由度はかなり高いものになっています。

キャラクター本体に加えて、衣装なども描き進めます。奥のキャラクターにある脚のリボンに動きを加えるため、[編集]メニュー→[変形]→[メッシュ変形]を使い、修正しました。ここでは縦横ともに5点ですが、格子点数を変更することで、より細かい変形調整ができます。

 

ベクター消去

ベクターレイヤーで描画をすると、とても便利な機能[ベクター消去]が使えます。
[消しゴム]ツールを使うと、その名の通り、ベクター線の[触れた部分] [交点まで] [線全体]を選択して消去してくれます。毛先のような、交点までをまとめて消去したい場合には、とても素早く作業ができます。

※ 本作例では、ベクターレイヤーは使用しておりません。

手前のキャラクターも描き進めます。

キャラクターの線入れが終了しました。ラフが描かれているレイヤーを非表示にします。これで線画の完成です。

4. レイヤー分け

手前のキャラクターを「Ch1」、奥のキャラクターを「Ch2」としてレイヤーフォルダで分けていきます。
べた塗り用のブラシ(マーカーツールのサイズを調整したもの)を使って縁取りし、[塗りつぶし]ツールで塗りつぶします。

レイヤー分けと下塗りができました。

5. 肌の塗り

肌の塗りは、[筆]→[水彩]のブラシを使用します。
これまでSAIをメインツールとしていたので、SAIの水彩ブラシに近い描き味ができないかと作ってみたのが、画像内にある[水彩S]です。全く同じとはいきませんでしたが、非常に滑らかな感覚で塗ることができました。

[サブツール詳細] [水彩S]

 

 

6. トーンカーブによる肌色の調整

「Ch2」は明るめの肌色で描きましたが、褐色肌にするため、[編集]メニュー→[色調補正]→[トーンカーブ]で色を変更しました。RGBのカーブでコントラストを上げ、グリーンとブルーを下げることで赤みのある肌にしています。

調整前

調整後

[トーンカーブ]
     

7. カラーバランスによる肌色の調整

「Ch1」も最初は「Ch2」と同様の肌の色で塗り、[編集]メニュ-→[色調補正]→[カラーバランス]で色を調整しています。レッドとグリーンを下げ、彩度の低い、白色人種系の肌にしています。

8. 髪の毛の塗り

「Ch2」の髪の毛を塗っていきます。
毛先に[水彩]サブツールで黒のグラデーションをかけました。ディテールは、[ペン]ツールの[サインペン]をカスタマイズした、筆圧でサイズの変わる[ベタ塗りペン]で描いています。

合成モードを[乗算]にしたレイヤーを作成し、髪の毛に影を落としていきます。
明るい部分もレイヤーを分けて描き込みます。

「Ch1」の髪の毛も同様に塗ります。「Ch2」の髪の毛は、[トーンカーブ]で色の調整をしました。

調整前

調整後

[トーンカーブ]
 

9. 表情

「肌」レイヤーの上に「顔」レイヤーを作成し、表情を描き込んでいきます。ブラシは、線画を描いたときと同じ[鉛筆R]と、部分的に[水彩S]を使用しています。


10. レース

「Ch2」のツノ飾りのレースは、[エアブラシ]ツールをカスタムし、ブラシテクスチャにレースの取り込み素材を適用したブラシでレース模様を作成しています。


テクスチャの素材ライブラリへの登録

任意の画像を素材ライブラリに登録できます。


11. 「Ch2」衣服

「Ch2」の服は、[水彩S]と、[エアブラシ]ツールをカスタムした[オイルパステル]ブラシを使っています。Painterのオイルパステルブラシの描き味を目指してカスタムしたブラシです。

[サブツール詳細] [オイルパステル]

12. 「Ch1」スカート

一番下の層のスカートは、シワのソリッドな質感を出すために、[水彩S]や[オイルパステル]だけではなく、フラットな断面のブラシ[フラット]を使用しています。
長方形のブラシ先端素材を作成し、厚さを薄くしています。用途に応じて、[紙質]で用紙テクスチャを適用します。それにより、かなり印象を変化させることができます。

[サブツール詳細] [フラット]

ブラシ先端形状のライブラリへの登録

ブラシ先端形状も、素材としてライブラリに登録できます。カラーの画像をそのままブラシにすることもできますが、カラーを変更できるブラシとして登録する場合※は、グレースケールのビットマップファイルを読み込むか、グレーのラスターレイヤーにブラシ形状を描画したものを素材として登録(「編集」→「画像を素材として登録」)します。
※ [グレー]あるいは[単色]の画像として登録する必要があります。白部分も含める場合は[グレー]、含めずに透過させる場合は[単色]を選んでください。

ブラシ作成手順の解説動画を公開しています。
http://www.ustream.tv/recorded/23182089
http://www.ustream.tv/recorded/23182447

「Ch1」および「Ch2」の彩色が完成しました。

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